発芽させた玄米「発芽玄米」を食べなくちゃっ!
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私は普段、ぼちぼちとではありますが、お仕事をいただいてライターの仕事をしています。
先日記事作成の依頼を頂いて、勉強させていただいたものに「発芽玄米」というものがありました。
玄米が白米より栄養価が高く、体に良い物という認識は以前からありましたが、今回記事を作成するにあたり、とても勉強になり、ハマってしまったので、今日は「発芽玄米」についてお伝えしていきたいと思います。
玄米と白米
そもそもお米というものは、もみ殻の中の種を食べる植物です。もみ殻を取り除くと、中には胚芽という芽になる部分と糠層(薄く茶色い)が見えます。ここまでの状態が玄米です。
この糠層をきれいに取り除いて出てくるのが白米になります。
玄米を精米すると白米になるわけなんですが、実はこの精米をしてしまいますと、お米は9割の栄養を失うと言われています。白米になると玄米より栄養が落ちるということは知っていましたが、9割も栄養が無くなるというのは正直衝撃でした。
白米と玄米の糖質の違い
みなさんは糖質については気にされていますか?最近はダイエットで糖質制限をされている人も多いのではないでしょうか。
糖質は本来体のエネルギーになるものなのですが、ダイエットをしようと思うと、エネルギーの摂取を控えて、消費が上回らないといけませんので、糖質を制限することは理にかなっています。玄米はダイエットにも良いと、芸能人やモデルさんの間でも話題ですが、同じお米なのにどうしてなんでしょう。
白米の糖質は100gあたり37g、玄米は34gになります。「あれっ!?かわらない?」と思われるかもしれません。そうです、糖質自体は同じお米なのでほとんど変わりません。でも食後の血糖値の上昇スピードに関係する数値であるGI値はというと、白米は84、玄米は56と大きく違ってきて、玄米はいわゆる低GI食品になってくるのです。
GI値の高い低いがどう影響するの?
GI値というのは、ブドウ糖を摂取した時の血糖値上昇スピードを100として、その他の食品の値を相対的に表したものになります。
このGI値が高いものを摂取し、血糖値が急激に上昇すると、インスリンが分泌され血液中の糖を分解し、各器官へエネルギーとして送るのですが、インスリンには脂肪を合成する働きがあるため、たくさんインスリンが分泌されると脂肪がつきやすくなるのです。
また食後の血糖値が急激に上昇するような食べ方を続けていると、インスリンの分泌にも支障が出て、糖が分解されにくくなり、糖尿病などのリスクも高まります。
玄米じゃなくて、発芽玄米なのはなぜ?
「よし、じゃあ玄米を食べればよいのか!」というと、話はそんなに簡単ではありません。玄米には胚芽と糠層が残っている、立派な種です。実は種というものは、発芽できる環境になるまで、大事にその栄養や情報を守るためのしくみ(発芽抑制因子)を備えています。
この発芽抑制因子(アブシジン酸)は、発芽毒(ミトコンドリア毒)といって、そのまま食べるとエネルギー代謝に関わる重要な細胞器官であるミトコンドリアに悪影響を受け、体内酵素の働きが鈍くなるため、低体温になったり、ひどい時には不妊やがん、免疫低下などの病気になって死に至るというのです。
これはちなみに、少し前からブームになっているチアシードにも当てはまります。チアシードも12時間以上水に浸してから食べますよね。それは発芽毒(ミトコンドリア毒)の影響を受けないようにするためです。
話を戻して、フィチン酸という糠に含まれる成分が、体内でせっかく取り入れたミネラルと結合し、体外に排出してしまうことも、貧血や体内酵素の働きを鈍くさせてしまう原因となります。ミネラルは体内酵素が働くために、絶対に必要な補酵素です。
「え~!!」ですよね。体にいいものと思っていたのに、うそや~ん!って感じです。だから、玄米を食べるのに詳しい人は、長い期間水に浸したり、工夫をして食べているんですね。
実際、そのまま炊飯器で炊くのでは、固いしあまりおいしくないので、圧力鍋とかみなさんいろいろ工夫をされてきました。昔の人が精米してお米を食べるようになったのにも、安全に早く簡単にお米を食べれるようにという工夫だったのかも知れませんね。
発芽玄米なら安全なの?
発芽毒(ミトコンドリア毒)は、発芽させるか、乾煎りすることで解決できます。お米だと乾煎りでは硬くて食べられませんので、必然的に発芽させることになるでしょう。
種は生きていますので、発芽させることで玄米の中の酵素が働き、ミネラルとフィチン酸の結合がなくなりますし、ミトコンドリア毒も無毒化するのです。
それだけではありません!酵素の働きが増すことで、普通に白米を炊くのと同じように炊飯器で炊くことができるようになりますし、デンプンやタンパク質が分解され、甘みが出て美味しくなります。また玄米よりも栄養がUPする上に、栄養の吸収も良くなるのです。
白米よりも玄米よりも栄養価UP!?
白米や玄米と比較したなら、発芽玄米の栄養は格段にUPします。例えば…
白米との比較
・食物繊維 5倍
便秘予防。血糖値上昇を防ぐ。
・ビタミンE 10倍
体内の酸化を防いで、老化防止。生活習慣病予防。
・マグネシウム 5.1倍
骨や歯の形成に必要。血圧の維持など。
・ギャバ(γ–アミノ酪酸) 10倍
脳の血流改善。血圧上昇抑制効果。ストレス緩和。
・γ–オリザノール 104倍
米糠に特有の成分で、コレステロールの吸収抑制作用。更年期障害改善。
自律神経の安定。
紫外線防止作用としては化粧品にも用いられる。
・ビタミンB1 4.4倍
糖を分解しエネルギーを産生。皮膚・粘膜の健康維持。
・カルシウム 1.5倍
骨や歯の形成に必要。骨粗しょう症予防。
・総フェルラ酸 2.9倍
強力な抗酸化作用。老化防止。認知症予防、進行抑制。
・総イノシトール 4.9倍
脂肪肝、高脂血症、セロトニン異常によるうつ病等に有効。
・フィチン酸 4.6倍
抗がん作用、抗腫瘍作用。尿路結石や腎結石の予防。歯垢形成抑制。
その他にもたくさんの栄養があるのですが、もう一つ発芽玄米には、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を上げ、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を下げる働きが発見され、動脈硬化を予防してくれます。
発芽玄米はどうやって食べるの?
もちろん発芽玄米だけで炊いてもいいですし、白米と混ぜても構いません。栄養は一日30品目食べると良いといいますが、主食であるお米は、それぞれの栄養は少しずつであっても、一日3回食べるとそれなりに量が摂れます。同じ食べるなら栄養価の高い食品を摂りたいと思いませんか?
発芽玄米は通常の白米を炊くときと同様に、炊飯器で炊くことができます。炊飯器の玄米モードで炊く必要もありませんし、お水の量もいつも通りで大丈夫です。
発芽玄米そのものは、最近はブームですのでいろんなところから発売されている市販のものを使っても良いですし、自分で発芽させる方法もあります。
次回は自分で発芽玄米を作る方法をご紹介しますね!
→玄米を発芽玄米に出来るかな? を確認
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