三半規管が弱いと運動神経が悪いですって!?
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「パパの残念な勘違い」
先日、主人との会話の中で、少し聞き捨てならない部分がありました。
子供の車酔いについて話していた時のこと。
実は親の私も車酔いをよくするほうなのですが、主人は全く車酔いはしません。そして車酔いには三半規管という耳の中にある器官が弱いことが関係するという話をしていたのですが…
主人は、下の子と私を指して「三半規管が弱い人は、運動神経も悪い」というのです。
(LINEスタンプ「ひよこ一家」より)
確かに主人は運動神経抜群の学生だったとリサーチ済み。
ですが主人ほどではないものの、私も運動音痴ではなかったと思いますし、下の子も運動神経が悪いとまではいかないと思うので、これは私たちの名誉のためにも、きっちり調べないわけにはいられない!ということで、今回は三半規管と運動神経が関係するのかどうかということについて、ご紹介していきたいと思います。
三半規管と乗り物酔いの関係とは?
三半規管というのは、耳の内側にある鼓膜のさらに内側の中耳にあり、前半規管・後半規管・外側半規管の総称です。三半規管は、リンパ液という水分に満たされています。実はこのリンパ液に満たされていることにより、今の体の状態を認識でき、平衡感覚を保っていられるのです。
湯呑の中にお茶が入っていて、そこに茶柱が立っているところを想像してみてください。
湯呑を傾けるとどうなるでしょうか?
茶柱は中のお茶の傾きとは関係なくまっすぐ立とうとしますね。
私たちの平衡感覚もよく似た感じです。
でも私たちの体には、他にも外部の状況を認識できる優秀な器官が多数存在します。
例えば目。視覚です。
電車や車に乗ると、自分は椅子に座って止まっているのに、視覚では動いていることを認識します。
三半規管からの伝達では停止しているはずなのに、視覚の刺激が脳に伝わることで、視覚からは動いていると伝達され、脳は混乱します。
その結果平衡感覚のズレにより、脳が体をコントロールできないという事態が起こり、「なんだか気持ちわるっ!」という感覚が起こるのです。これが乗り物酔いです。
運動神経と三半規管との関係は?
本当に三半規管が弱くて、乗り物酔いをする子は運動神経も悪いのでしょうか?
一つの仮定をしてみましょう。
例えばフィギアスケートの選手を思い出してください。氷上でくるくるくるくる回る素晴らしい演技!
私だったら、あの演技の後に、ピタッと止まってポーズを決めるなんてことは絶対に無理でしょう。
というより、ブランコですら酔う私ですから…ポーズを待つことなく、トイレへGO!といったオチになりそうです。
少し話がそれましたが、あんな素晴らしい演技ができるフィギアスケートの選手は、きっと三半規管が強く、そして運動神経が良いのでしょう。間違いありません。
じゃあ、船で海に出て、荒波にもまれても平気な海の男、漁師さんも三半規管が強いのですから、全員運動神経抜群でしょうか?
「…。」
いやいや、そんなことはないでしょう。
ちなみに私は、船酔いはしないけれど、運動音痴な人を何人か知っています。
ここで本題です!三半規管と、運動神経はイコールではありません。
運動神経とは、脳の指令により、自らの持つ身体能力と経験や判断力を思いのままに活かすことのできることを言います。
身体能力ってなに?運動神経とは違うの?
身体能力とは、学校のスポーツテストで行われるような体の持つ能力を指し、文部科学省では筋力・筋持久力・瞬発力・心肺持久力・敏捷性・平衡性・柔軟性の7つを掲げています。
これらの能力は、鍛えることが可能です。つまり使わなければ逆に衰えるものです。
「最近の子供は外遊びが減り、身体能力が低下している」というのを、ニュースなどで聞くことがありますね。
運動神経は、この身体能力を活かして脳が体を思いのままに動かすように伝達することです。
つまり身体能力の向上無くして、運動神経が良いということはあり得ないとも言えます。
身体能力と同じように、三半規管も鍛えられる?
乗り物酔いをする人でも、三半規管を鍛えることは可能です。
実際、フィギアスケートの選手も、練習によってあのようなくるくる回る演技が出来るようになるのです。
(※ただし三半規管の強い弱いは、体質や年齢も関係するとされていて、未だわかっていないことが多いということも知っておいてください。)
私達が日常で三半規管を鍛えるには、
・後ろ向きに歩く
・ブランコやトランポリンをする
・ぐるぐる回転した後に、片足で立つ訓練をする
・マット運動の前転や後転をする
・目を閉じて片足立ちをする
などが可能です。
ただし、三半規管は加齢などによっても衰えます。年配の方は無理をしないようにしてください。
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追記:息子にも最近、こんな特技ができました!(↑)
身体能力と三半規管を鍛えよう!
子供の頃に、どれだけ日常的に継続して外遊びなどで体を使って遊ぶかによって、身体能力は変わります。三半規管も同様です。小さい時は乗り物酔いしなかったのに…なんて人は、今はほとんど運動をしてないというようなことも関係することがあります。
出来るだけ体を動かして鍛え、いろんな動きを経験し、運動神経を通して脳が求める動きに対応できる体づくりを心がけましょう。
運動神経が良い子に育てるには、体を動かし鍛える環境づくりで、身体能力を高めてあげることが第一条件なのですね。
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結論!
三半規管が弱いからといって、運動神経が悪いということはありません。
それは全く関係のないことです。
三半規管の弱い体質である場合、訓練をしてもある程度しか向上できない場合もあります。
しかし身体能力を鍛えることで、運動神経の良い子に育つ可能性は存分にあるということなんです。
だから主人に言いたい!「三半規管が弱いからと言って、うちの子と私の運動神経が悪いと決めつけないでね!」
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