虫歯になりやすい子の原因や予防法は?遺伝や体質は関係する?
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今日はいよいよ歯科検診!
春になると、学校では順次いろんな検診が実施されますね。そんな中今日は、息子の歯科検診が予定されています。
お恥ずかしいことに、うちでは上の娘も、下の息子も歯医者さん通いが多く、虫歯に頭を悩ませています。今回もきっと、歯医者さんのお世話にならなくてはいけないんだろうな…と考えると超ブルーです。
実は私も子どもの頃は、虫歯が多く、大人になってからようやくケア方法があってきたのか、虫歯で歯医者さんに通うことがなくなったような次第で、子供に偉そうには言えない立場なのです。
なのに主人は子どもの頃から虫歯になったことがないという!(私から見れば、宇宙の人か?)
となると、もしかして子供の虫歯は全て私のせい?!と非常に心苦しくなります。
虫歯はどうやってできるのか?
そもそも虫歯ってどうやってできるのでしょう?
虫歯は、歯の表面についたネバネバ(歯垢・プラーク)に虫歯菌がすみつき、酸を出すことで始まります。その酸によって歯の表面のエナメル質や象牙質が溶かされることで歯に穴を開けられてしまうのです。
虫歯菌にはいくつかの種類があり、ミュータンス菌やラクトベチラス菌などが有名です。
赤ちゃんには虫歯菌はない
最近ではもう有名なお話になりましたが、生まれたばかりから2歳くらいまでの赤ちゃんには虫歯菌はいません。成長する過程で、徐々に唾液感染により虫歯菌がお口の中にすみついてしまうようになります。
身近な人が同じお箸やスプーンを使って食事を与えたり、我が子可愛さにチュッチュしてしまったりと、唾液を介して移るのです。
そうなるとやはり私のせいか(しょんぼり…。)パパには虫歯がありませんものね。
口の中の菌の話
実は人の口の中には、虫歯菌に限らず、300~400もの細菌がいると言われています。これらの菌は、口の中でまるで椅子取りゲームのように、順番に自分の席についていきます。この順番において、虫歯菌の席が少なくなれば、その人の口の中の菌のバランスとして、虫歯菌は少数派となり、虫歯リスクは低下するのです。
そのため2歳くらいまでの赤ちゃんの虫歯菌感染を可能な限り阻止することは、大変重要なことになってくるのです。この口の中の菌のバランスは、基本的に生涯変わらないといわれているからです。
裏を返せば、虫歯がないから虫歯菌はいないということではないので、虫歯の無い親でも、唾液による虫歯菌感染には注意しなければいけないことを知っておきましょう。
おおっ!じゃあ、何も私だけの責任と感じて落ち込むことはないのか!よし!もっと前向きに、子供の虫歯リスクを減らす方法を知りたいですね!
虫歯予防に大切なのは唾液!
「食後に歯を磨かないと虫歯になるよ!」昔から親に言われてきました。でも最近の研究によると、少しその常識は変わりつつあります。
実は口の中は、PH6.8~7.0程度の中性に保たれるようになっています。食後は口の中で菌が酸を出すことで、急激に酸性に傾くのですが、健康な人ならおよそ30分くらいで唾液の力で中性になるのです。
このように唾液により口の中のPHバランスを中性に保つ力を唾液の緩衝能(かんしょうのう)といいます。
歯を磨くことの無い動物に、虫歯がほとんどないのも、この唾液の緩衝能によるものです。
食後すぐの口の中が酸性の状態で歯を磨くと、かえって歯の表面を傷めてしまいます。ですから歯を磨くまで30分はあけた方が、歯のためには良いということがわかってきました。
それでも歯を磨くまで気持ち悪いという人は、舌を使って唾液を口の中隅々まで行きわたらせるようにすることをおすすめします。
食後30分以内は、うがいもしないようにしましょう。うがいをすることで、せっかく分泌された唾液を吐き出してしまうことになります。
このようにして、口の中が中性になったところで、食べかすなどをきちんと歯磨きをして掃除すると一番効果が上がります。
フッ素やキシリトールは、虫歯菌の働きを弱めることがわかっていますので、フッ素配合の歯磨き粉を使って歯磨きをする、キシリトールが50%以上配合のガムを噛むというのは、唾液も分泌され非常に効果的です。キシリトールガムは、他の甘味料が入っていないことを確認しましょう。砂糖は虫歯菌の大好物です。
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虫歯リスクを高める生活習慣
人間は間食をしたりすることで、口の中を酸性に保つ状態を長くもちすぎます。そういった生活習慣が虫歯リスクを高めています。虫歯になりにくい野生動物と違うのは、一番はここですね。
大人なら休憩で飲む飲み物に砂糖が含まれていたり、子供でもアメを長時間なめっていたり、虫歯に悩んでいる人には、思い当たる節はあるのではないでしょうか。
虫歯菌は歯に定着してしまわない限り、虫歯にはなりません。唾液の分泌を意識し、効果的に歯磨きを行うこと、そして口の中を中性に保つ生活習慣や食習慣の見直しで、虫歯リスクは大きく変わってくると言えるのです。
口臭と唾液の関係
虫歯と並ぶ、口の中のトラブルに口臭が上げられます。口臭も虫歯と同じように細菌が増殖することにより発生しています。
唾液は、日中のサラサラでたっぷり分泌される刺激時唾液と、夜間のネバネバでほとんど分泌されない安静時唾液の二種類があります。
夜寝ている間は安静時唾液の状態で、あまり唾液が口の中で威力を発揮できません。このため口の中が酸性に傾き、細菌が爆発的に増殖します。朝起きた時に口の中が気持ち悪いのはこのためです。この時が一番口臭がきついはずです。
なんと朝起きた時の口の中の菌の量は、ウンチに含まれる量とほぼ同じくらい増えていると言われているのです。どうです?すぐ歯を磨きたくなったでしょ?そうです!この起床時の歯磨きは、食後の歯磨きより、ずっとずっと大切なんですよ。
起床時の歯磨きにより、虫歯のリスク以外にもさまざまな病気のリスクも下げることにつながるのです。そのためには、唾液の分泌が少なくなる就寝前と、起床後の歯ブラシだけは、決して怠ることなく行うように習慣づけたいものです。
日中でも、緊張したりして口の中がカラカラで、口臭が気になる時ってありますよね。そんなときもうがいをするよりは、舌を上あごにこすりつけて、舌の上にある菌を唾液によって落とし、舌で歯の表面や頬の内側に唾液を行きわたらせます。
食べかすなどは、意外にも歯に10%、舌の上や頬に90%残っていると言われていますので、舌や頬の菌を唾液で掃除することで、随分ましになるのです。
ただし歯ブラシを使って舌をゴシゴシこするのはやめましょう。舌の表面を傷つけてしまうと、口内炎など別のトラブルのリスクが高まります。
(関連記事)唇にできたプツッ!口内炎と口唇ヘルペスの違いは?
遺伝によるものもないとは言えないが…
虫歯は遺伝は関係ないという見解が一般的です。
ですが人によってなりにくい・なりやすいがあるのも事実。
口の中の虫歯菌の数の違いや、歯自体の質(エナメル質・象牙質・セメント質)の強さの違い、そして細菌への抵抗力の違いなどは、間接的には遺伝も関係すると言わざるを得ません。
それ以外にも親との生活で身についた生活習慣や食習慣も、虫歯に関係ないとは言えません。
これらの虫歯につながる性質のものがあるとすれば、その分きちんと意識をして、ケアすることが必要なのは言うまでもありませんね。
もし虫歯が出来てしまったら、いくら歯を磨いてもそれは無意味で、決して勝手に治ることはありませんので、早めに歯医者さんへ行き、治療してもらいましょう。そして定期的に掃除をしてもらったり、虫歯を早期に見つけてもらえる関係づくりも大切なことですね。
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