腸内環境改善が健康に直結する理由とは?食事で気をつけたいポイント
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健康でいるには、何を食べたらいいんだろ?
最近テレビをつけていたら、「腸内環境正常化」なんてセリフが私の耳を横切りました。
私は毎日少しづつですが、自分で増殖しているヨーグルトと甘酒を食べます。つまり菌活を意識しているわけです。ヨーグルトは主に1073R-1乳酸菌、甘酒は主に麹菌です。
私はそのテレビCMを聞きながら、ふと思いました。「世の中にはいろんな菌があるけれど、結局何を摂るのが一番健康にいいんだろう?」
そこで今回は、私たちの腸のこと、腸内細菌のことなどについて調べてみました。
腸は第二の脳
最近、健康の話題といえば「腸内環境」について触れる機会が増えました。これは最新の研究により、腸内環境に関する調査が進み、腸が私たちの体の臓器の中で、いかに大切なものかがわかってきたからです。
私たちは腸内環境を考える前に、腸そのものについて、もっと驚くべきだと思います。(私が無知なだけですが…)
腸は、私たちの体の中で一番大きな臓器になります。その長さは6~10mとも言われ、欧米人に比べて日本人の腸は長い方だと言われています。この大きな臓器の中に、100兆個とも1000兆個とも言われる数の腸内細菌がいるわけです。
腸のすごい所は、腸が第二の脳と言われる所以です。私たちの体は、脳からの指令によって動きますが、腸というのは脳からの指示がなくても内臓を動かすことができます。たとえ脳死の状態にあっても、腸は最後まで体の機能を維持するために働きます。
脳は勘違いを起こすことがあると聞いたことがありますが、そんなときでも腸は独自に機能し、反応したりします。
例えば脳は自覚がないストレスでも、腸は敏感に察知し、お腹が痛くなったり、下痢をしてしまったりといったことが起こるわけです。
また腸にはたくさんの脳細胞があり、それらを結ぶニューロン(神経細胞)の数は、脊髄や末梢神経系よりも多いと言われています。これにより腸から脳に情報が送られていて、脳はこの情報を感情として解釈していると言います。
このように腸は、第二の脳と言われるほどの働きをしている大切な臓器なんですね。
腸は気持ちをもコントロールしている
幸せな気分を保つために必要な「ハッピーホルモン」とも言われる脳内神経伝達物質セロトニンというものがあります。脳内神経伝達物質と言われていますが、実はその90%が腸で生産されています。
腸の働きがイマイチの時に、気持ちがどんよりしたり、嫌な事があって心が落ち込んだときに、温かくて美味しいものを食べると、なんとなく気持ちが晴れてくるのは、腸の働き具合によりセロトニンが適切に分泌されるからなんだとか。
ある実験では、さらに腸の驚くべき働きが報告されています。
被験者が何を食べているのかわからないよう、チューブを通して食事を腸に送しました。脂肪を送るとドーパミンと言われる幸福感や喜びを増加させるホルモンが分泌され、炭水化物を送るとセロトニンが分泌されたといいます。
脳を通しての特別な自覚症状がなくても、腸が正常に働いていることで、人の気分にも影響するとは、驚いてしまいますね。
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腸の働きをコントロールしている自律神経
緊張している時やストレスがかかっている時に優位になる交感神経と、リラックス時に優位になる副交感神経、この二つの神経のバランスが大切な自立神経ですが、この自律神経のバランスを整えることは、腸を正常に働かすことに大いに関係があると言われています。
自律神経のバランスを整えるためには、規則正しい生活や適度な運動が不可欠です。適度な運動で、一番手っ取り早いものが、ウォーキング。
激しい運動は無理でも、毎日少しづつウォーキングを習慣的に行うことは、自律神経のバランスを整えることにつながり、それが腸の健康に、そして体全体の健康につながります。
健康維持には欠かせない免疫機能
健康維持のためには、免疫機能が正常に働くことが大切ですね。実は人の体にある免疫細胞のおよそ70%以上が腸にあると言われています。この働きを支えているのが、冒頭に出てきた腸内細菌です。
私たちの腸内には、100兆とも1000兆とも言われる腸内細菌がびっしりとすんでいて、その様子がまるでお花畑のようであることから「腸内フローラ」と呼ばれています。
この腸内フローラが理想的な割合で存在することにより、免疫機能がフル稼働で働き、病気にならないように守ってくれるのです。
実際、腸内環境が正常に保たれている人ほど、大腸がん・大腸炎・肥満・糖尿病・動脈硬化・花粉症・食物アレルギーなどを回避できたり、症状が緩和するといわれています。
腸内細菌の不思議
腸内細菌は一般的に、善玉菌・悪玉菌・日和見菌というものに分けられています。
かつてはこのバランスが、2:1:7になるのが理想と言われてきました。
ですが最新の研究によると、悪玉菌や日和見菌の中にも、体にとって良い働きをするものがあったり、善玉菌でも怠け者がいたりすることがわかってきて、腸内フローラを構成する腸内細菌の種類や割合は、人によってさまざまであることがわってきました。
つまりAさんにとっては、ビフィズス菌を積極的にとるのが理想でも、Bさんにとっては乳酸菌のほうが必要というようなことがあるということです。
このように人の腸内では、長い年月をかけて、その人に最適な腸内細菌のタイプだけが腸内に生き残り、生息しているというわけです。そのため体に良いからと、その食品を摂っても、自分の腸内では必要なければ、生存競争に負けてしまい定着しないということもあり得るのです。
結局私たちは何を食べていけばいい?
体に良いと言われている菌でも、自分にはそれほど必要ではない場合があるなら、「いったい何を食べたらいいの?」と、振り出しに戻ってしまったような気持ちですが、落胆する必要はありません。
実際ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌やビフィズス菌は、腸に到達するまでに酸にやられてしまい、死んでしまうことの方が多いと言います。ですがその死骸は、腸内細菌の餌となり、私たちそれぞれに違う、健康に良い働きをする腸内細菌を増やすのに役立ちます。
「健康に良い働きをする腸内細菌が好むもの」を食べ続けることで、腸内フローラを良い状態に少しずつ改善していくことに確実につながるということです。
つまり体に良いと聞いたら、しばらく継続して食べてみる。便秘が改善されたり、体調が良いと感じられる変化があれば、「食べ続ける」ということがポイントになります。
一般的に体に良いと言われる食事
食物繊維を多く含む野菜中心の和食は、昔から日本人が食べてきたものです。
脂肪分を除いた良質なタンパク質も大切です。赤身の肉・魚・豆腐などの大豆製品などです。
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また発酵食品も身体に良いと言われていますね。甘酒やヨーグルト、キムチなどの漬物、納豆などは、大変メジャーです。
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ご飯も白米よりも玄米が良いと言われています。
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気をつけたいのは、欧米化により最近の日本でも食べることが多くなった、ジャンクフード。そして白砂糖をつかったスイーツです。ジャンクフードに含まれる、脂肪分や白砂糖は、悪玉菌の大好物です。
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食品添加物も有害ですので、食品を購入する際は表示を確認し、できる限り添加物の含まれていないものを選び、手作りを心がけたいものです。
忙しい現代社会で、自炊は難しいという人が多いかも知れません。でも健康はかけがえのないものです。体が元気であれば、少々の無理は効くのです。
例えばお漬物一つとっても、表示がシンプルなものと、添加物が多く含まれていて、よくわからないカタカナがたくさん書かれているものがあったなら、表示がシンプルなものを選ぶ意識をもつことで、健康への第一歩が始まるのです。
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