子供にはどんな才能があるんだろう?適した教育や親の役割を考える
スポンサーリンク
もうすぐ子供の運動会
運動会の季節が近づくと、我が家では足の速いパパがいるので、徒競走やリレーへの関心が一気に加速します。
パパは学生時代、本当にすごく足が速く、小学生の時はもちろん、中学生や高校生でも野球部でありながら、陸上の大会に駆り出されるくらいの有名な駿足男だったので、子供には(特に息子)避けようのないプレッシャーがかかります。
(関連記事)三半規管が弱いと運動神経が悪いですって!?
ところが今年小3の息子は少々肥満気味。しかし小さいころから運動は好きで、全く動かずに肥満化したというわけではないので、大きい割にはそこそこ運動もします。
毎年、親の私たちの頭によぎるのは「痩せたら速いかもしれないのになぁ!」という思いです。
スポンサーリンク
駿足の才能はないのかなぁ?
「あんなに足が速かったパパの子だけれど、私に似ちゃったのかしら?」そんなことを思って、母としては申し訳ない気持ちになる時もあります。
しかし駿足に関しては、才能を受け継いでないとしても、何か他に才能を見つけてあげたい!親の立場としては、そんな気持ちになるものです。親の役割としては、どんなことを子供にしてあげられるのでしょう。
(関連記事)必見!アキレス腱の硬さと足の速さは関係あるの?
ディビッド・シェンクの「天才を考察する」
世界的ベストセラーになった「天才を考察する」という本が、とても印象的だったので、少しご紹介します。
よく一人の人間が大成するのは、才能によるものか、環境によるものかという議論があります。この本の著者であるディビッド・シェンクは、たくさんの天才と言われる児童を、何年もかけてその成長を観察することにより、「天才児を産むのは、遺伝子と環境の相互作用であり、親が適切な教育を施すことで、子供の才能を伸ばすことができる。」と言っています。
つまり才能だけあっても、その才能が開花するとは限らないし、適切な教育だけがあっても、天才的な才能の開花は望めない。どちらもが相互作用することで初めて、天才的な才能が開花すると言っています。
日本でもイチローさんという実例がいますね。幼いころから野球に関する努力をすることが好きで、それをサポートするお父さんの存在があったからこその、現在のイチローさんなんでしょう。
親の役割として意識すべきこと
ディビッド・シェンクの著書の中で、親の役割としてとらえられているのが、次のような内容です。
・たくさんの分野のいろんなことを経験させる。
・子供が強く興味を示したことや、才能を示したことを、チャンスとして認識する。
・決して無理やりに親の理想を押し付けず、子供本人の知的な欲求と、そこに絡んで起こる心の欲求の両方をサポートする。
・常に自分を高めるという姿勢を身につけるためにも、子供の能力をほめるより、努力をほめる。
・たとえ失敗しても、その失敗から何かを学べるように、精神的サポートをする。
・もし子供が優秀なようなら、知能や運動能力を証明できるようなテストを受けさせ、指導者を巻き込んで、協力してレベルに応じた教育を受けさせてもらえるようサポートする。
大人はついつい結果ばかりに目を向けてしまいます。ですが子供が自分なりに本当にがんばったことがわかっていたら、結果は度外視する器も必要ということですね。
子供を立派に成長させるためには、本人の努力だけでは叶わず、親もいろんなことを常にアンテナを張り巡らせ、勉強していなければいけないということに気づかされました。
また子供が自分の才能を開花させるためには、親は子供のために全てを担うのではなく、「ヒント」を与えられる存在でなくてはなりません。先に手をまわして全てやってしまってはいけないのです。
天才児、いわゆるよくできる子を育てるためには、子供が自分の中に芽生えた疑問などの何かを、自分で探り、見つけ、努力して取り組むためのヒントを、親が提供できる準備が必要ということで、そのために親も常に情報や知識を取り込んで、成長していかねばならないということです。
臨界期という考え方
そこでまた興味深いのが、「臨界期」というものの存在です。臨界期というのは、ある能力が最も発達しやすい年齢のことで、この時期に刺激や経験を与えられることによって、才能があるものについて最も成長が期待できるという時期を言います。
逆に言えば、この時を逃してしまうと、才能があったとしても、その成長が最大にはなりにくいと言えるでしょう。これは大変です!臨界期とはいったいいつなのでしょう?
臨界期はそれぞれ才能により違いますが、おおむね幼少期なのです。例えば運動神経は7~8歳がピークで、言語知性は0~9歳、音楽的知性は0~4歳、論理的数学的知性は1~4歳と言われています。
三歳児神話や早期幼児教育の必要性を理論しているのではありません。臨界期を逃したら全くダメというわけではないのです。あくまでも子供の秘められた才能を存分に最大限引き出すためには、この時期に多種多様な経験をさせてやることが、結果として後々の才能開花につながるということですね。
これを証明しているのが、オオカミによって育てられた少女カマラです。幼少期にオオカミに育てられた彼女は、人間に保護され一緒に過ごすようになっても、十分に言葉を覚えることができず、知能も低いままだったと言います。
もちろんたどたどしく話すことが出来た言葉もありましたが、成長してから初めて経験する全てのことに対して、驚くような成長が期待できなかったと言います。
幼少期に本を読み聞かせたり、一緒に体を動かして遊ぶなどを基本に、いろんな分野に触れさせること、そして子供が抱いた疑問を解決するためのヒントを親が与えられること、そういったことが子供の将来に関係しているのは確かなようです。
家庭環境は子供の才能に大きく関係する
子供が疑問や興味を抱いたときに、それを解決する環境があるかないかで、子供の才能への刺激が与えられるかどうかが決まってくると思うと、本当に親の責任って重大ですね。
近年虐待の問題がよく報道されていますが、そのような家庭は論外です。またお金をかけるのが全てではありません。親の援助のし方、子供への声のかけ方など、普段からの親の意識の持ち方で、子供の成長は変わってくるのです。
息子は今年も目立った駿足ではないかもしれないけれど、共に接してきた私たち親のこれまでを信じて、子供を大きく見守ることも必要だと改めて感じました。
これからもいろんな疑問を調べ、私自身も成長していきたいと思います。
(関連記事)なんのために勉強しないといけないの?
スポンサーリンク