小豆島旅行で出会った古き良き日本の里~中山千枚田
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小豆島のほぼ中央、湯舟山の山腹(標高150~250m)に8.8ヘクタールの中山地区の棚田が見えてきました。この地は農林省「日本の棚田百選」にも選ばれている、中山千枚田です。
中山千枚田とは?
700年前~江戸時代にかけて作られたという、この中山千枚田は、なんと大小733枚もの棚田で形成されています。夏に青々と美しい稲が風になびく姿が、秋になるとキラキラと黄金に輝く姿へと変化するのかと思うと、ぜひ見てみたいと思うのでした。
湯船の湧水
この中山千枚田を支えているものの1つが、湯船の湧水と言われるものです。
日本の名水百選にも数えられている湯船の湧水は、小豆島霊場44番札所 蓮華寺境内西端の岩の下から、なんと1日約400㌧をも湧出しています。この豊富な湧水が中山千枚田に流れているのです。
山の上の方には、中山湧水共同洗い場も作られていて、ここで棚田から帰る人が、野菜や衣服の下洗い・本洗いをしながら、井戸端話に花を咲かせているそうです。
映画のロケ地にもなった「中山の虫送り」
この中山千枚田も、映画「八日目の蝉」のロケ地となっており、この時撮影された「中山の虫送り」という伝統行事は、約300年前から伝わるもので、半夏至と言われる夏至から11日目の頃、夕暮れのあぜ道を「火手(ほて)」と言われる竹のたいまつをかざしながら歩き、稲につく害虫を追い払うというものです。「とーもせ、灯せ」と言いながら歩くこの行事、しばらく行われていなかったのですが、この映画のロケをきっかけに2012年に復活しました。
自然の中に溶け込むアート「オリーブの夢」
山の上の方から下を見てみると、瀬戸内国際芸術祭作品「オリーブの夢」が見えます。これはアーティストのワン・ウェンチーさんの作品で、中山地区の千枚田の美しい風景の中に、自然に溶け込んでいて、全く違和感を感じさせない素敵な作品です。
約4000本からなる竹で構成されているオリーブの夢は、中に入ると竹の床に寝転ぶことが出来るそうです。時間がなくていけなかったのが、非常に残念でした。
こういったほっこりできる「THE日本」な風景は、ぜひ守り続けていただきたいですね
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