なんで4年に1回だけ閏年(うるうどし)がくるの?
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カレンダーを見ていて…
夏休み、息子がカレンダーを見ていてふと聞いてきました。
「お母さん、なんで閏年(うるうどし)って、4年に1回なん?」
全くこの暑い季節に、またなんで2月のお話なんやろ?
おまけに、母にはしっかりと答えてあげられる知識がない!!
しゃ~ない、調べるか!と今回は季節外れではありますが、閏年(うるうどし)についてのお話です。
私たちが使う暦とは?
まずは基本のことから。私たちは普段1年は365日と認識しています。これは地球が太陽の周りを回っているという「公転」を基準に考え出された暦で、「太陽暦」といいます。
太陽暦は「エジプト暦」「ユリウス暦」と徐々に改良され、現在ではローマ教皇グレゴリウス13世が制定した「グレゴリオ暦」が世界中で使われています。
閏年(うるうどし)は調整の結果?
1年は365日と言いますが、実際は地球が太陽の周りを一回りするには、365日ぴったりとはいかず、約365.2422日かかるといわれていて、そこにズレが生じてきてしまいます。
単純に4年をひとサイクルとして、1年365日、閏年(うるうどし)だけ366日で考えて計算してみると、365日+365日+365日+366日=1461日
1461日÷4年=365.25日
実際の公転にかかる日数との差は、365.2422日-365.25日=0.0078日となります。
つまりだいたいですが、ズレは400年程度で約3日プラスになってくるのです。
なのでグレゴリオ暦では2つの追加条件があります。
その条件が、①西暦年号が4で割り切れる年を閏年(うるうどし)とする。
②①の例外として、西暦年号が100で割り切れて400で割り切れない年は平年とする。
ちょっと頭がこんがらがりそうですが、例えば西暦2004年・2008年・2012年などは①にあてはまりますね。だから閏年(うるうどし)です。
また2100年・2200年・2300年は、②に当てはまり平年となります。
では2000年・2400年はどうでしょう?4で割り切れます。でも100でも割り切れます。しかし400でも割り切れてしまいますね。なので閏年(うるうどし)ということになります。
難しいですね!数学が苦手な私は、クラクラしてしまいそう
面白いのは、この調子で調整していてもズレが生じているのですが、そのズレは数千年程度で1日とかのレベルなので、そのズレがいよいよ訂正すべきその時が来た時に、どうやって調整するのかということは、今のところ決まってないんですって!
(関連記事)国民の祝日で月曜日に変わった日や振り替え休日があるのはどうして?
どうして閏年(うるうどし)の調整が2月なの?
閏年(うるうどし)として1年を366日にする年を4年に1度作ることで、調整している理由はわかりました。でもなぜそれが2月になったのでしょうか?
そもそも2月だけ他の月と比べて、日数が少ないですよね?どうしてなんでしょう?
これは古代ローマの暦が関係しています。古代ローマでは今の私たちの日本とは違い、1年の始まりを3月としていたそうです。おまけに1年が10か月だったり、12か月だったりといい加減な感じだったそうでした。
これが後に1年が12か月という風に定着してきて、偶数月が30日、奇数月が31日と制定されました。
そうなると、1年の年度末である2月が閏年(うるうどし)となって調整してきたわけですね。
あれ?でも現在は、偶数月が30日、奇数月が31日…?じゃないですよね?!
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初代ローマ皇帝のわがまま?!
偶数月が30日、奇数月が31日じゃない理由は、いったい何なのでしょう?
今から約2100年も前のお話です。初代ローマ皇帝となった「アウグストゥス」という人、自分の誕生月は、自分の名前にして皆に浸透させようと考えました。
何月だと思いますか?そう!「August(オゥガスト)」8月です。でも8月は当時のルールでは偶数月なので、30日しかありません。
「え~!!俺の誕生日やのに、30日しかないのん嫌や~!」
といったかどうかは知りませんが、強引に権力を行使して8月を31日に変更し、「そのかわり次の月から交互に30日と31日ね。」と、9月と11月が30日、10月12月を31日、1月はルールのままで、年度末である2月から8月に1日足した分を強引に引いて、2月はもともと年度末で調節されていますので、平年は28日になっちゃったというわけです。
すごいことは、アウグストゥスのわがままが、今まで続いてるってことです!驚き!!
閏年(うるうどし)の人は誕生日はどうなる?
よく子どもの頃、閏年(うるうどし)の2月29日生まれの人の誕生日って、4年に1回しか来ないから、4年に1回しか歳とらないんかなぁ?と思いませんでしたか?(私だけ?)
当然そういうことはありません。誰でも歳の加算は、前日から日付が変わる際に1つ加算されるように法律で決められています。なので2月29日生まれの人は、28日から日付が変わる時に1歳きちんと加算されます。
ちなみに出生届においては、2月28日でも29日でも3月1日でも、好きな日を提出できるということです。
昔は勝手に1月1日生まれにしたいからといって、本当は12月31日に生まれていても届け出は1月1日にしているという人が、結構いたそうです。(※お義母さん談)
閏年(うるうどし)の「閏」の由来
「閏」の字をよく見てください。門構え「門」に王様の「王」と書きます。この文字は古代中国に由来しています。
通常の暦とは異なる例外の日である「閏日」には、王様は仕事を行う部屋には出向かず、門の中に閉じこもってお仕事をお休みしていたそうです。そのことから「閏」という文字が生まれたんですって。
覚えやすいですね!
息子にはこう説明!
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