どうして早く眠りたい時に数えるのは羊なの?
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息子の素朴な疑問
ある日、私のかたわらで、息子がこんなことを聞いてきました。
「早く眠りたい時って、羊が一匹、羊が二匹…って数えるやん?でもあれってなんで『羊』なんかな?」
確かに、ただ単に数えることで眠りを誘うというだけなら、ハムスターだっていいわけでは?
何か羊じゃないといけない理由でもあるのでしょうか?
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羊を数えるのはイギリス発祥?!
実は眠りたい時に羊の数を数えるというのは、イギリスなどの英語圏発祥なんだとか。
羊を意味する「sheep」と、眠りを意味する「sleep」とは、音の感じが似ていて、何度も単調にその音を繰り返すことで、「sheep(sleep:眠りなさい)」「sheep(sleep眠りなさい)」…と自己暗示がかかるという説があります。
英語圏の人は、「sheep」という音と「sleep」という音の両方に馴染みがありますので、確かに自己暗示にかかりそうな気もします。ですがそう考えると、日本人にはあまり意味がないようですね。
羊を数えると、かえって眠れない?!
一部の人たちにとって、羊は家畜として大変身近な動物です。幼い頃から共に育ったという人も、地域によっては多いことでしょう。
羊を良く知る人たちにとっては、早く眠りたい時に、頭の中で羊を思い浮かべ、一匹ずつ数えるのは、限りなく日常に近いリラックスした気分で、確かに眠りを誘うかもしれません。
ですがあなたは羊を細部までイメージできますか?
私なんて羊の顔とか羊の蹄(ひずめ)とか、どうなってたっけ?と気になってググってしまいそうですし、おまけに昔、牧場でお弁当を広げようとして、羊の群れに囲まれた経験がよみがえり、なんとも嫌なイメージが浮かんできてしまいます。リラックスなんて、とてもとても…。
羊を数えることで脳内をリラックスできない人は、羊を何匹数えても、眠れるわけがありませんよね。
フランスの王様の寝かしつけ説
昔のフランスで、召し使いが王様を寝かしつける時に、羊を一匹ずつ川渡しするお話を、ひたすら続けたという記録が残っているそうです。これが羊を数えて眠らせる説の始まりの1つと言われています。
王様も面白くも何ともない話を、よく毎夜毎夜我慢して聞いたものだなと感心してしまいます。
でもこれはおそらく、入眠儀式のようなものとなり、自動的に眠りモードに入ったのだろうと考えられます。
私も子供が小さい頃は、よく絵本の読み聞かせをしたものです。これも一つの入眠儀式でした。
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腹式呼吸は眠りを誘う
実は日本語の「ひつじ」だと、全く関係ないのですが、英語の「sheep」は繰り返し発音することで、深く息を吐き、吸い込む腹式呼吸になりやすいのだとか。
現在でも愛好する方が多いヨガでも、呼吸法によってリラックス効果が得られることがわかっています。羊を何匹も数えることで、この腹式呼吸に近い状態になることから、リラックス効果が高まり、自律神経の副交感神経が優位に働くようになり、眠りに入りやすくなります。
早く眠れる呼吸法
有名な方法では、4.7.8呼吸法というものが知られています。これは眠りに入りやすくするための呼吸法で、やり方はいたって簡単。
①息を全部吐き切る。
②4カウントかけて、鼻から息を大きく吸い込む。
③7カウント分息を止める。
④8カウントかけて、口から息を吐き出す。
これを3セット行ううちにリラックスでき、副交感神経優位な状態へと導いてくれるため、スムーズに眠りへと導いてもらえるそうです。
4.7.8呼吸法もやり方は簡単ですが、その方法を意識することが面倒くさいという方は、ベッドに横たわったら、気持ちよくゆっくりと腹式呼吸を心がけるだけでも、リラックスしやすくなり、しだいに副交感神経優位へと導かれることでしょう。
早く寝たいのに眠れない時は、羊より呼吸法!
私も、翌日早く起きないといけない予定がある時など、「早く眠らなきゃ!」と思えば思うほど眠れない時があります。
そんな時は、日本人の私たちにとっては羊を何匹も数えるよりは、気持ちを落ち着かせてリラックスさせてくれる腹式呼吸を試してみてはいかがでしょうか!
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