姫路城に行くなら、その前に知っておきたい言い伝えがある!「播州皿屋敷~お菊井戸の伝説」
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お菊井戸
姫路城内には、籠城に備えて、たくさんの井戸があります。その中の一つで、二の丸に現在もある古井戸は、「お菊井戸」と呼ばれています。
その昔、このお菊井戸からは、「一枚、二枚、三枚…」と皿を数える女の幽霊が出たと言われています。
今日はこのお菊井戸にまつわる伝説「播州皿屋敷」についてのお話です。
播州皿屋敷~お菊井戸の伝説
このお話は、今から470年以上も前のお話ですので、諸説あるのですが、そのうちの一つが、今からお伝えするお話になります。
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姫路城がまだ小寺則職(こでらのりもと)によって治められていたいたころのお話です。
時の執権に青山鉄山という者がいました。この青山鉄山という男が、小寺則職を殺してお城を乗っ取ろうとする悪い奴でした。
この青山鉄山の陰謀に気付いた忠臣 衣笠元信は、恋人のお菊という女性を、青山家に潜入させ、スパイ的役割を依頼します。
お菊は苦労して青山鉄山の陰謀の証拠をつかみ、小寺則職は命からがら難を逃れ、一時家島という島へ逃れます。
この間青山鉄山の一味は、一時的に姫路城の乗っ取りに成功しますが、小寺則職の命を奪えなかった原因が、お菊であるとバレてしまいます。
そこで青山鉄山は、小寺家に代々伝わる家宝の皿10枚のうち1枚を隠し、一枚紛失したのをお菊であるといいがかりをつけ、無実のお菊を殺してしまい、その亡骸を井戸へ投げ込みました。
その夜から、お菊が投げ込まれた井戸からは、「一枚、二枚…」と悲しげな声でお皿を数え、九枚目まで数えると、よよと泣き崩れる女の幽霊が現れるようになりました。
毎夜このお菊の幽霊に悩まされた青山鉄山や、その家臣たちは、屋敷を逃げ出しますが、やがて皆滅んでしまいました。
姫路城に無事もどった小寺則職は、お菊の死を悼み、その霊を「菊の宮」として十二所神社にお菊神社として祀りました。
大きな声では言えないが…
現在二の丸にあるお菊井戸は、近代に入ってから命名されたもので、本来「播州皿屋敷」の舞台となったのは、現在の姫路東消防署と兵庫県立姫路東高等学校の敷地の一部、桐の馬場にあった武家屋敷と言われています。
そして青山鉄山からひどい暴力を受けたお菊さんは、姫路城車門近くに合った梅雨松で、縛られたとも伝わっており、見た目に縛られているお菊さんのように見えるといって、現在でもジャコウアゲハを別名お菊虫とも言われています。
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