ハムスターの防寒に綿は使わないで!
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ハムスターの冬支度
朝晩肌寒くなってきました。ハムスターのケージ内もすっかり冬支度を整え、毎晩私たちが寝る前に、ハムスター用のヒーターにスイッチを入れています。
↑ くるん
ところで、皆さんはハムスターの冬支度に綿を与えていませんか?
実は、綿はハムスターにとって、良いものとは言えないのです。
(関連記事)ハムスターの冬支度!これだけは知っておきたいこと!
綿の繊維の特徴
綿の食物繊維の主成分は、セルロース。これは炭水化物の一種です。
性質としては、分子式(C6H10O5)n。( )内の構造(炭素・水素・酸素)がいくつも組み合わさって出来ています。
冷水にも熱水にも溶けず、とにかくあらゆる溶媒に対して溶けにくい、非常に分解しにくい安定した物質になります。
衣服を作ったりするには、細くて強度のある優れた繊維と言えるでしょう。
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もし綿を食べてしまった場合どうなるの?
ではこのような性質を持つ綿を、人でも犬でも、ハムスターでも、誤って食べてしまったら、どうなるでしょうか?
実は綿は分解されにくいため、消化ができません。通常口から入った物は、消化管で消化液によって溶かされ、栄養が吸収しやすいように変化します。そして小腸から栄養分が吸収され、消化できなかったものや、不要なカスが大腸を通って排出されます。
その原理から言えば、消化のできない綿は、ウンチとして排出されることになります。
ただし、腸にはたくさんのひだがあります。人間のようにある程度の太さのある腸であれば、他の排出物に押され、排出しやすいのですが、ハムスターのように小さな動物の腸は、当然そうはいかず、悪くすると、腸に引っかかり、量が溜まると詰まってしまうことがあるのです。
ハムスターのウンチとウンチが細い繊維でつながって出てくることがあるとすると、ハムスターは知らずに綿の繊維を飲み込んでいる証拠です。
獣医さんのお話
↑ パンタ
以前我が家で飼っていた「パンタ」を診て下さっていた獣医さんのお話によると、「ハムスターは何でも頬袋や口にくわえて物を運びますので、当然頬袋の中なら、運びたい物と一緒に食べ物を詰め込んでいる場合もあります。そのため綿の塊はお目当ての場所に運んだつもりでも、その綿の塊のうちの繊維の1~2本は、頬袋に付着したままになってしまう可能性があるんです。
そしてその繊維が頬袋のなかの食べ物を食べる時に、一緒に飲み込まれてしまうと、消化されないことになります。こういうことが、冬の間中繰り返されると、スムーズに排出されずに腸にへばりついたままの綿の繊維が何本にもなり、腸が詰まる状態(=腸閉塞)が起こり、最悪の場合は、命を落としてしまうことがあります。」
知らないと使うよね
↑ ころん
そんなに危険なものなのに、どうして綿が売られているんでしょうか?
それはひとえに儲け主義なんでしょう。
何も知らなければ、私のようにハムスターが大好きだからこそ、暖かくしてやりたいから、暖かそうな綿があれば、入れてやりたいです。
だって私たちのお布団や衣類には綿が使われていて、「綿=暖かい」イメージが定着していますもんね。
残念ながらパンタは、この情報を知る前、今年の初めに亡くなってしまいました。
パンタの直接的な死因は、獣医さんによると寿命の全うですが、その小さな体に綿が少しでも残っていたのかどうかはわかりません。
(関連記事)号泣!我が家のハムスターの最期の日
でも今年の冬は、今いる「ころん」と「くるん」には、綿を使わず、敷材のおがくずをうんと入れて、ヒーターで対応しています。
綿の残りは、私の趣味の手芸で使うことにしました。
この記事が、1匹でもかわいいハムスターの寿命を延ばすことに役立つことを、心より祈っています。
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