痛いの痛いの飛んでいけ!子供の怪我を早くキレイに治したい!
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子供はしょっちゅう怪我をする
以前、学校の帰り道で、息子が道ばたにポイ捨てされて転がっていたビンにつまづき、後ろ向きに転んで肘をズル剥けにして帰ってきました。
その日は雨が降っていたこともあり、肘からの流血がにじみ、服やらいろんなところが血まみれで、最初見た時は引いてしまうほどの状態でした。
最近では不審者情報も多いので、一瞬不審者に刺されたのでは?と本気でびっくりしたほどの汚れ具合でしたので、正直、自爆のすり傷ぐらいでホッとしました。
本当に子供って、打ち身やらすり傷やら、しょっちゅう怪我をしますよね。
ちょっとした怪我なら、人にはもともと自己治癒力というものが備わっていますので、いわゆる「ツバつけときゃ治る!」というところですが、それでもこの日は状態がひどかったです。
消毒しない治療法
昔は怪我をしたら、水で洗い流した後、しみるのを我慢して消毒をしてもらい、赤チンを塗り、ばんそうこうかガーゼを当ててもらうといのが、手当の定番でした。
ガーゼを当ててもらうと、新しいガーゼに交換する時に、傷口から出た液(滲出液:しんしゅつえき)が乾いてくっつき、痛かったのを覚えています。
でも今は、あのしみて痛い消毒をしない上に、比較的傷跡を残さず、早くキレイに治す方法が定番になりつつあります。
なぜ消毒をしないのでしょう?
消毒をしない理由は二つあります。
1つは、ばい菌を全て殺しきるのは不可能であるということ。ばい菌というのは、少しでも残っていると、すぐに増殖するものだからです。
もう1つの理由は、消毒によって殺されるのは、ばい菌だけではないからです。消毒をすると、皮膚に当たり前に存在する常在菌(よい役割をしてくれている菌も多い)も、まとめてダメージを受けてしまいます。
でも消毒をしないと膿んでくるのでは?という疑問がわきますよね。ですが傷が化膿するのは、なにも消毒をしないからではないのです。
怪我をして皮膚が傷つくと、まず血液中にある血小板が止血の役割を担います。そして傷ついた組織や細菌に対し、白血球がばい菌と闘います。この時白血球の手が及ばないところにばい菌が潜んでいると、化膿してしまいます。
例えば、ばい菌のついているトゲがささったままになっていたりすると、そのトゲに隠れて、ばい菌が増殖することがあり、化膿することがあるのです。このようなばい菌の隠れ家を、感染源と言ったりします。
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怪我による傷の治り方
①傷口からの出血を止めるために、血小板が集まる。
②白血球が怪我によって死んだ細胞組織や細菌を攻撃し、取り除く。
③線維芽細胞といって、コラーゲンを生成し、傷口をくっつけるための細胞が出動する。
④表皮細胞が傷口をふさぐためにがんばる。
⑤傷口から透明の滲出液が出て、新しい肌を培養する。
①から⑤の順番に、体の中でいろいろな役割が果たされ、傷が治っていくのです。
乾燥させて、かさぶたができて治るのが当たり前だと思っていたのですが、実はもっと早い方法があったんです。
傷口からの滲出液で傷を早くきれいに治す方法!
怪我をすると、傷口からの透明で少しねとっとした液が出てきます。これを滲出液といいますが、実はこの滲出液が、傷ついた細胞を再び培養し、肌を再生するための役割を担っています。
最近の怪我の治療では、この滲出液の役割を活かした湿潤療法というのが推奨されています。
①傷口を水道水でキレイに洗い流します。
②消毒をしたり薬を塗ったりせずに、傷口を滲出液が常に覆って、乾燥させないようにする。
③打ち身を伴う場合や患部に熱を持っている場合は、湿潤療法の処置の上から、保冷剤でしばらく冷やす。
最近では、この湿潤療法に適している絆創膏が、薬局に行くといろいろと販売されていきます。
でももし、お店がお休みの時や夜間などの緊急時は、ラップで傷口を覆い、その上から包帯やテープで固定するという方法でも代用できます。
市販で販売されている湿潤療法のための絆創膏は、大きいものだと1枚が300円くらいしてしまう高価なものもあります。ですがお風呂やプールに入ると水を吸って剥がれやすいので、不経済という欠点があります。そう考えると、初めからラップを用いる方法も悪くないですね。
ただしラップの場合は特に、滲出液が垂れてくることがありますので、ラップの切れ目よりも大きめのガーゼなどを当ててやって固定する方が、お子さんは日中過ごしやすいかと思いますよ。
湿潤療法の治療中は、毎日もしくは必要に応じてマメに専用の絆創膏やラップを取り換えましょう。その際、必要があれば傷周りの汚れは水で流してキレイに保ち、乾燥しないように素早く取り換えましょう。
湿潤療法の注意点
・もし傷口が膿んできたり、腫れがひどくなる、痛みがひどくなる、熱が治まらないという時は、必ず病院を受診しましょう。
・傷の観察を欠かさず、最低でも1日1回は、患部に当てている絆創膏やラップを、乾燥させないように素早く交換しましょう。
・傷が治ってからのしばらく(3か月前後)は、紫外線による色素沈着が起きやすいといわれていますので、紫外線対策をきちんと行いましょう。
もうこれ以上痛くないよ!
怪我をしただけでも十分痛いのに、昔の怪我の治療法は、消毒する時、ガーゼを替えるたびに、また子供に痛い思いをさせなければいけませんでした。
しかもかさぶたって、肌が突っ張って、かゆ痛いんですよね。かさぶためくっちゃって、治るのが遅くなるってこともありませんでしたか(笑)?。
でも親である私たちが湿潤法を知っていれば、これ以上子供に痛い思いをさせずに、早くキレイに怪我の傷を治してあげられますね。
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