必見!アキレス腱の硬さと足の速さは関係あるの?
スポンサーリンク
お母さん、足痛いねん
うちの息子の小学校では、毎年マラソン大会が開催されます。学年ごとに適した距離を走るのですが、子供以上に親も必死になる行事の一つです。
うちの息子は体が大きく体重も重いので、一見走るのは苦手そうに見えると思います。しかし意外にも走るのは大好き!決して上位というわけではありませんが、マラソン大会のために、一年以上前からほぼ毎日2km程度は走ってきました。
ところがなんとしたことでしょう!マラソン大会が3日前に迫った日、突然「お母さん、オレ足痛い~」と言い出しました。最初はマラソン大会への不安で、嘘とまでは言わないまでも、精神的な所から足が痛い気がしてるのかな?と思っていました。でも歩くのも痛いというので、念のためにと思って整形外科を受診しました。
アキレス腱が硬い!?それどういうこと!?
病院でレントゲンを撮り、それを見ながらいくつか質問に答えた後、先生が息子に「足を揃えて、かかともくっつけて、ゆっくりとしゃがんでみて」
息子が言われた通りにしようとした途端、コロンッ!面白いくらいに後ろにひっくり返りました。
先生は「息子さんは先天的にアキレス腱が硬いんだと思いますよ。成長期ですので、アキレス腱とつながる成長してきている部分が、アキレス腱が硬いために柔軟に対応できなくて痛いんでしょう。」というのです。
私「アキレス腱が硬いって、先生、それってどうすればいいんですか?」
先生「やはり、十分なストレッチしかないと思いますよ。」
私「そんなにすぐに柔らかくならないんじゃないですか?」
先生「そうですねぇ。正直時間はかかるやろうね。でも筋肉や腱は使うと徐々に硬くなるからねぇ。硬くなったものを、ストレッチでほぐして戻してあげないと、徐々にバランスを崩して、大人になってからケガに繋がりかねないからね。アキレス腱切れたりね。」
私「先生、うちの主人も体が硬くて、以前アキレス腱切ったんです。遺伝と
かって関係するんでしょうか?」
先生「遺伝は正直ないとは言えませんねぇ。今は子供やからアキレス腱切れるとこまではいかんやろうけど、長い目で見てストレッチは頑張った方がいいね。やり方聞いて帰ってね。」
病院で足が痛い息子のために、ストレッチと靴の中に少しかかとを高くして、アキレス腱の伸びが軽くてすむようなインソールを入れてもらいました。おかげさまで息子はマラソン大会で完走できただけでなく、去年より順位をほんの少しですが上げることができました。
アキレス腱が硬い人は足が速いという説がある?!
ところで、病院でのやり取りを主人に話すと、パパがすごいポジティブ情報を教えてくれたんです。「聞いた話やけど、アキレス腱が硬い人って、かなりの確率で足が速いらしいで!」
「そうなんや!」私もなんだかちょっと希望の光が見えました。と言うのも、うちのパパは学生時代、かなりの俊足だったそうで(お義母さんにもリサーチ済)、運動会なんかで走らせると常に1位で、市の大会なんかにも出場していたほどだったんです。
ところが残念なほどに体が硬い!息子と二人ならんでしゃがんで、二人そろって転ぶ姿は、もうそっくり!
息子もあの体で(母がそんなこと言うのは何ですが…)、案外走るのが好きで、けっしていつもビリじゃないんです。他の子より10kgは重い巨体をわっさわっさと走る姿は圧巻です。
これはもしや、ドラゴンボールのピッコロ(あまり強くはないけれど…)のように、重りをつけて走っているから1位じゃないだけで、スマートになったら、パパのように俊足になるのではないか!?そう思って調べてみると…
本当にあった!アキレス腱硬い人は足が速いという説!
調べたところ、ボルトなど黒人の俊足アスリートは、日本人と比べると4~6cmほどアキレス腱が長く、また硬いそうなんです。元100m世界記録保持者のアサファ・パウエルも、日本人アスリートの朝原選手と比べて、圧倒的にアキレス腱が長く、硬かったというのです。特に黒人選手は筋肉がすごいのに、案外足が細く見えるのはこのためなんだそうです。
アキレス腱の硬さは地面への接地にも影響あり!?
アキレス腱が長くて硬いと、どうして足が速いのでしょう?それは足裏の接地にも影響があるといわれています。短距離走の特性として、走る速度が速くなるに伴って、足裏が地面に接地する時間は短くなります。
足の速い選手ほど、足関節の角度変位が小さく、足関節が固定されているそうです。つまり硬いということなんです。速く走るための無駄な動きがなく、アキレス腱の腱反射が上手く活用され、筋肉への負担も小さくなっているのです。
近年の研究では、柔軟性が高い人ほど「走る」という行為において、消費エネルギーが高く、疲れやすいというデータもあるのです。つまりしっかりと反発力のあるゴムボールと、柔らかい反発力の少ないゴムボールなら、反発力のあるゴムボールの方が高く跳ね上がるという原理です。
アキレス腱は筋肉のように自分からエネルギーを使って伸びたり縮んだりしません。バネのように筋肉から受けた力を、反発力にかえているだけに近いので、柔らかいより硬い方が、走るには適しているという考え方もあるのです。
地面への接地はかかとから?つま先から?
通常、陸上を習う時、指導する側はかかと接地で走るように指導されます。しかしプロスプリントコーチの秋本真吾さんの話によると、つま先で真下にある缶を踏み潰すイメージでのトレーニングを実施されているといいます。
腿(もも)を上げるのではなく、つま先を下にたたきつけるようなイメージで走ることで、アキレス腱の腱反射を使うことができ、筋肉への負担を小さくできるというのです。
一流の俊足ランナーの中には、つま先や中央部の接地で走る人もいて、このような走りをベアフィット・ランニング(はだし走り)と言います。硬いアキレス腱や高いアーチ状の土踏まずを利用して、地面からの衝撃を通常より5%ほど抑えることができると言います。
他に足の速い人に共通する事とってある?
ある統計によると、足の速い人に共通する事として、アキレス腱が長く硬いこと以外にも、次のような事例があります。
・股関節の可動域が広く、膝の曲げ伸ばしが少ない。
・大腰筋(だいようきん)と言われる背骨と両足をつなぐ筋肉が強い。
・中臀筋(ちゅうでんきん)と言われるお尻にある筋肉で、骨盤を両側から締め付けて支える役割をしている筋肉が強い。
・肩甲骨の可動域が広い。
黒人の体が走るのに非常に向いていることは、先にもご紹介しましたが、黒人
の俊足アスリートは、大腰筋が生まれつき白人の約3倍も発達しているといわれ
ています。早く走るためには、膝をひきつける力が非常に重要で、そのために
は大腰筋が発達していることは大変有利です。大腰筋が強いと、骨盤がいい位
置で固定され、走る時にブレが小さくなり、力が加わりやすいのです。
一流スポーツ選手も身体が柔らかい人ばかりじゃないらしい
実は一流のアスリートの中にも、前屈をしてもらうと、それほど柔らかくないということが多いそうです。あれだけ俊足のイチローさんも、前屈は意外と曲がらないようです。
アキレス腱の硬い人、体自体が硬い人は、柔軟をしても筋肉が伸びづらく、気持ちよさを感じにくいこと、それに周りの人より硬いことが露呈すること、硬いけど速く走れていることなどから、ストレッチ嫌いな人も多いんだとか。
ストレッチは不要じゃない!
「ストレッチが苦手でも、足が速いんだから、ストレッチは不要なんじゃないの?」と思われる方もいるかもしれません。しかし筋肉や関節は使えば使うほど徐々に硬くなっていきます。ストレッチを行うことで、硬くなった筋肉を戻してやらないと、徐々にバランスを崩し、ケガを招くことに繋がりかねません。ですから硬くなった筋肉を戻すために、運動後にはストレッチをきちんと行うことが非常に大切なことになるのです。
一般的な身体の柔軟さの指標とは?
ところで一般的に言う「体が柔らかい」とは、どういうことなのでしょう。
・かかとを揃えて立った状態から、前屈で床に指をつけることができる。
・体の後ろで両手をつかむことができる。
・かかとを揃え、浮かすことなくしゃがむことができる。
こういったことを言うのではないでしょうか。
これらは、体の力を抜いた状態で行う静的柔軟性になります。静的柔軟性が高いことは、けがの予防や美容などの面でも好ましいことです。ですが走ることを含め、今からスポーツを行うという局面において大事なことは、静的柔軟性を高めることは、先にお伝えした通り、消費エネルギーが高く、疲れやすかったり、高いパフォーマンスを求めるという点では不利になることがあります。
大事なのは可動域の広さだった
そのためスポーツを行う前には、動的ストレッチを行う方が良いと言われています。動的ストレッチとは、サッカー選手が試合前のストレッチとして行うような、動きながら体の可動域を広げるような動きです。
例えば足を大きく回す動作1つとっても、いくつかの筋肉が連動して働いています。これら筋肉がスムーズに連携して動かせることで、可動域が広がり、しなやかな動きにつながるのです。
ですから何度も言うようですが、スポーツ前には動的ストレッチ、スポーツの後には静的ストレッチという組み合わせが、理想とされています。
足の速さは遺伝する?
足の速さとは、アキレス腱の長さや硬さ、筋肉の充実具合が影響すると書いてきましたが、当然それだけでは決まりません。体の大きさや筋肉の性質、心肺機能、性格など、様々なことが影響することは言うまでもありません。
優れた身体能力(素質)があっても、何かしら条件を満たさなければ、やはり足は速くないこともあるのです。特に運動神経については、幼少期にどれだけ体をつかって遊んだかということが、影響を与えることになります。
(関連記事)三半規管が弱いと運動神経が悪いですって!?
運動神経については少し置いといて、我が子の身体能力(素質)について考えた時、親の能力が遺伝する確率は(夫婦で1/2ではありますが)非常に高いと言えるそうです。我が家の場合、パパが相当速かったので、希望はあると言えますね。
ちょっと寄り道!遺伝の影響を受けやすいのは?
ちなみに親から子へ遺伝しやすいもの、ほとんど遺伝しないものがわかっているそうなので、ちょっとだけ寄り道して、遺伝する確率が非常に高いものをご紹介しましょう。
外見⇒目の大きさ・鼻の高さ・顔の輪郭・ハゲ・くせ毛・肌の色・足の長さ・
肥満・胸の大きさ
性質⇒プラス思考・マイナス思考・方向音痴・味覚・猫舌・体臭
能力⇒・文才・数学力・集中力・足の速さ・跳躍力
ちなみに足の速さは、短距離に秀でている人は鍛えれば長距離の速くなる可能性はありますが、長距離に秀でている場合、短距離も早くなるということは望めないそうです。
よし!希望を抱いて見守っていこう!
足の速さは遺伝的要素がかなり期待できると知り、どうか!パパの才能を引き継いでいますように!と願うばかりです。
あとは小児ぽっちゃりをなんとか解消できるよう、いろいろと工夫しないといけないですね(笑)!脂肪という重りを脱ぎ捨てて、運動場を颯爽と駆け抜ける息子の姿に想いを馳せつつ、応援していきたいと思っています。
(LINEスタンプ「ひよこ一家」ピー助より)
(他にも楽しい記事イロイロ)目次のページものぞいてみてね!
スポンサーリンク